当社は、2024年2月27日(火)~3月2日(土)に香港インターナショナル・ダイヤモンド、ジェム&パール・ショー、2024年2月29日(木)~3月4日(月)に香港インターナショナル・ジュエリー・ショーへ出展しました。香港展示会をはじめとする宝飾展示会では、世界各国からバイヤーが来場するため、宝石やジュエリーのトレンドをいち早く知ることができます。
●色石トレンドの背景には中国のジュエリー市場が影響
中国は人口が多いことから、中国のジュエリー市場の動きによって宝飾市場全体のトレンドが変動していく傾向があります。例えば、中国では”グリーン”は縁起が良いものとされているため、以前は3大貴石の中で「エメラルド」の人気が翡翠と合わせて高かったです。しかし、ある程度の需要が満たされてきた現在は「コランダム」の需要が中国のジュエリー市場全体で比較的高まりつつあります。中でも、非加熱のルビー・サファイアは希少価値が高いことから資産価値もあり、総じて人気も高いです。このように、中国のジュエリー市場が宝飾業界全体の需要の変化に影響を及ぼしています。
●あこや真珠の需要は中国人を中心に健在、8割以上が売れる結果に
日本では宝石と聞くと「新品なものを」というイメージがありますが、都市鉱山の中古ジュエリーも、宝石を磨き直し、新しくデザインを施すことで新品同様に蘇ります。実際に、当社の顧客は中国人バイヤーが約4割、インド人バイヤーが約3割を占めています。このように海外では日本の良質な中古宝石は人気が高く、中古であるから価値が落ちるのではなく”天然宝石の品質の良さ”で購買に繋がっていると言えます。
●展示会では合成ダイヤモンドのブースが増えつつも、天然ダイヤモンドの人気は未だ健在
合成ダイヤモンドは、天然ダイヤモンドより安価で購入することができ、かつ環境に配慮していることから、年々需要が高まりつつあります。実際に今回の香港展示会では、合成ダイヤモンドのブースが例年より増えていました。合成ダイヤモンドの流通量が増えていますが、当社が香港展示会で用意していた中古の天然ダイヤモンドは、完売する結果となりました。合成ダイヤモンドの市場も拡大されてきてはいますが、天然ダイヤモンドはインド・中国をはじめとするアジア系の国はもちろん、ヨーロッパやアメリカなど幅広い国の人々からの人気は未だ健在であることが分かりました。