株式会社貴瞬(本社:東京都台東区、代表取締役社長:辻瞬、以下当社)は、「無価値」とされ捨てられてきた中古宝石を、仕入れから販売まで自社で一貫しておこなう再生宝石(アップサイクルジュエリー)事業をおこなっています。
当社は、4月25日(木)に北海道比布町立比布中央学校の生徒3名の企業訪問を受け入れました。今回の企業訪問は、同校の修学旅行先として当社を選んでいただき実施に至りました。
●中古宝石の価値を高める過程を体験
-当日のプログラム
14:00~15:00 貴瞬について・天然石、合成石について・ハイジュエリー
15:00~15:40 工房・鑑別機関見学
15:40~16:00 辻挨拶・誕生石プレゼント
美しく輝かしいイメージのある宝石ですが、宝石の産出国では、強制労働や低賃金労働などの社会問題が存在しています。再生宝石事業をおこなう当社では、そのような社会問題の温床となっている鉱山から採掘された宝石ではなく、市場に出回った宝石を取り扱い、天然資源を有効活用しています。
今回の企業見学では、宝石を身近に感じてもらうために、鑑定士のもと「エメラルド・サファイア・ルビーの天然石と合成石の見比べ」や「ハイジュエリーの試着」など、宝石に触れる体験をしてもらいました。生徒さんは、とても綺麗に見える宝石も全て中古宝石であり、これまで捨てられてきていたことに驚かれていました。
質疑応答では「鑑定で宝石の産地まで分かるのか」といった質問や「仕入れ・鑑別・加工・販売の中でどこの段階が最も大変なのか」といった質問もいただき、企業の事業内容や宝石に対する学習意欲の高さが伺えました。
中古宝石が美しく蘇るために、最も重要な部分でもある「宝石研磨」の体験もしていただきました。当社の研磨士がサポートに入りながら、回る銅板に臆することなく皆さん研磨体験をされており、宝石が美しく蘇っていく様子を身近に体験いただけたかと思います。
工房に加えて、当社の鑑別機関にも足を運んでいただいたことで、宝石の価値が高まる一連の流れを体験いただきました。
●代表辻から生徒の皆さんへのコメント
「うちの会社は誰かが使ったものをまた世の中に還流するビジネスをおこなっていますが、我々のビジネスを大きくすることで、強制労働や児童労働といった、不幸をなくしていきます。宝石は綺麗なものであるからこそ、誰かが泣くようなビジネスにしていきたくない。もっと世の中に広めていくことで、皆が幸せになるように日々ビジネスをおこなっています。人それぞれやりたいことはあると思いますが、将来のなりたい職業に宝石屋が入ると嬉しいです。
ぜひ、自分達の価値を提供して人を幸せにする。そのような形で色々な憧れの職業に就いてください。」と述べました。
●今回参加いただいた生徒さんからの感想
・自分の趣味の話をしていても笑顔で聴いて下さって、とても楽しい一日となりました。体験などもやらせていただいて、社員のみなさんの思いや仕事の大変さ、貴社の社会の問題への向き合い方などを知る事ができました。比布中央学校での修学旅行報告会で貴社の素晴らしさを他の生徒たちにも伝えたいと思います。
・最初にお話をいただいた、貴社の理念の無価値という言葉を世界から無くすという言葉は、普段の学校生活では考えつかないような素敵なもので、深く感動を覚えました。他にも、宝石を見分けたり、磨かせていただいたり普段の生活では体験できないような貴重なことをさせていただきありがとうございました。このことはこれからの人生で役立てていきたいです。
・貴社の企業理念は、使われなくなったものに新たな価値をつけるというところにとても感動しました。また、これからの生活で価値を新たにつけるという観点をもっていきたいと思いました。
●これまでの当社の取り組みについて
特に若者の場合、普段から宝石に触れる機会は滅多になく、どこか遠い存在のようなイメージをもっている方が大半を占めるかと思います。しかし、宝飾業界はピーク時と比べると業界規模が縮小しており、職人の高齢化や減少も進んでいるため、未来を担う若者の台頭が必要不可欠となっています。今回の企業見学は、「宝石をもっと身近に感じてもらいたい」「将来、宝石の会社が職業選択の1つになれば」という思いで実施されました。
当社では、今回の企業見学の受け入れに加えて、子供たち向けに宝石が取り巻く社会問題を伝えるセミナーや、未来のジュエリーデザイナーを目指すきっかけづくりとしてデザインコンテストを実施するなど、宝石に関連する様々な取り組みをおこなってきました。
今後も、企業見学を今回のみに留めることなく、あらゆる企業活動において、宝石が取り巻く社会問題や宝石の素晴らしさ・魅力を伝える取り組みをおこなっていく予定です。